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#7 手術 [肺腫瘍闘病記]

いよいよ手術当日。
ストレッチャーに乗せられて、手術室に向かいました。

ナースと冗談交じりに会話をしていたので、
手術慣れしているのかと聞かれ、
手術は今回が初めてだと答えると、驚いた様子でした。

手術台に乗せ換えられ、麻酔の準備。
術後の痛みにも対応できるようにということで、
麻酔を注入するための細い管を背中に通されました。
仰向けに寝てみても背中の管を感じないのが不思議。

鼻と口に酸素マスクを当てられ、私の意識は遠のいていきました。

私の受けた手術は、胸腔鏡という内視鏡の一種を利用した手術です。
右肺にアプローチするために、右腕を上げた状態で横向きの姿勢にさせられます。
右脇の肋骨と肋骨の間に3ヶ所、最大5cmの切開を入れ、
そこに機具を挿入して、患部の組織を一部切除します。
簡易検査ののち、患部の組織が腫瘍であることが確定した場合には、
腫瘍だけの切除(縮小手術)、あるいは腫瘍のある肺の中葉部が全て切除になります。

肺は普段ふくらんでいる状態ですが、
機具を入れるスペースを確保するために、患部側の肺は空気を抜かれます。
片方の肺と、気管に入れた管で、私の呼吸は確保されます。
そのため、全身麻酔の手術となります。

名前を呼ばれ気がついた時は、まだ手術室の中でした。
のどのあたりに異物感がありましたが、それは気管に通った管のせいでした。
挿入するときには、意識がなくてもいいようなのですが、
抜くときには、意識が戻ってからの作業になります。

それからぼんやりとした時間を過ごし、
私は集中治療室で一泊することになりました。
集中治療室に着くと、ぢろ母が
「先生が腫瘍は良性だって言ってたよ」と話しかけてきました。
時間を聞くと、手術室に入ってから5時間が経過していました。

ここから2時間、仰向けで絶対安静でしたが、
それが過ぎると自分で寝返りを打っていいと言われました。
でも体中管だらけで、肺が半分しぼんでいるせいで呼吸も少し苦しく、
自由には寝返りが打てない状態でした。

人工呼吸器の管・点滴の管・麻酔の管・体内の傷口の液体を体外に出すドレーン管・尿を出す管・
血中酸素飽和濃度を測る機具のコード・
肺塞栓症(別名:エコノミークラス症候群)を予防するための両足についたマッサージ器のコード。

自分は自分が見えないけど、
ぢろ母にとっては、かなりショッキングな姿だったのではないかと思いました。

そして肺腫瘍は、良性である可能性は全体で5%とのこと。
手術中の簡易検査と腫瘍の様子とで「とりあえず良性」とは言われましたが、
摘出した腫瘍の細胞をしばらく分析して最終診断が出るのは3週間後。
まだまだ安心はできないと思いながら、
麻酔の冷めきらないぼんやりとしたままで、私はまた眠りに落ちました。
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yoshinorhythm

niceうんぬん関係なく、人としてで、ブログで知り合った友としてすが。。。
なんていって良いか・・・。
月並みですけど、頑張れ!!
by yoshinorhythm (2011-05-22 18:08) 

Makorin(^_^)v

お疲れ様でした。。。
とりあえず良性って先生もおっしゃったってことでよかったと思います。。。
頑張ろう!!!
by Makorin(^_^)v (2011-05-22 18:30) 

katakiyo

私も胆嚢で内視鏡手術経験しました。
豊富な経験のある先生の言葉でしょうから信じて頑張りましょう。
by katakiyo (2011-05-23 09:00) 

ミーミー

お疲れさまでしたね
 手術はこの年齢までしたことがないから
イザそうなった時の自分はきっと弱いかもなあ
 先生の良性の言葉 嬉しいね 信じて待ってましょう マハロ
by ミーミー (2011-05-23 12:10) 

jirorin

yoshinorhythmさん、いらっしゃいませ。
ありがとうございます。
私にできることは、前を向いて歩くことだけだと思っています。
by jirorin (2011-05-23 17:15) 

jirorin

Makorin(^_^)vさん、いらっしゃいませ。
確定が出るまでは安心できないですが、
やれることはやろうと思っています。
by jirorin (2011-05-23 17:18) 

jirorin

katakiyoさん、いらっしゃいませ。
私の友人でも、胆嚢の手術を受けた人がいますが、
後遺症があると言っていました。
katakiyoさんは大丈夫ですか?
ドクターの言葉を信じて、後遺症のケアをしていきたいと思います。
by jirorin (2011-05-23 17:21) 

jirorin

ミーミーさん、いらっしゃいませ。
私もまさか手術をするとは思ってもみないことでしたが、
技術は着実に進歩しているので、
体の負担の少ない治療を受けることができています。
イザという時は、女性は腹をくくれるから大丈夫ですよ^^。
by jirorin (2011-05-23 17:24) 

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